今大人気のLED照明ですが、札幌の市役所でこの照明を使用した事による体調不良が報告されました。
問題は、建物に流れている交流電流を直流電流に変換する時に生じたようです。
この直流電流、実際には直流になっていなかったのです。
実際には、1秒間に100回の頻度でオンオフを繰り返すだけの整流した物。
今までの照明は残光のような症状が有るので問題は無かったのですが、LEDはその残光が有りません。
そのため、目には見えないちらつきが有るのです。
結果として、「目が疲れる」「気分が悪い」といった体調不良が出たました。
「目の前で指を左右に動かすと、コマ送りのように見えた」との報告もあった模様です。
現在の所、大半のLED照明は、電気用品安全(PSE)法の規制対象外で、安全性が法的に担保されていません。
11年3月には、光源と灯具が一体のLED照明を規制対象に加えるようです。
ただし、蛍光灯器具は、電源を制御する安定器等に対応するのが難しいそうです。
そのため、国内大手の照明メーカーでも安全性を確保出来ないとして直管型LED照明の開発を控えていますが、海外メーカー製は参入している状況が続いています。
LED照明は開発が容易という報道も有りましたが、熱の問題や光の広がり方等難しい面も多く、使用する際には注意も必要です。
今後とも、このような問題やいい建材の選び方等をお伝えしていきますね。
参考文献:日経アーキテクチャ 2010 8-9 号