今年の2月に、中国で燃えた建物をご存知でしょうか?
高さ、159m、地上30階建ての新築途中の建物が、2時間半で全焼した、という事件です。
幸い、ケガ人等はいなかったようです。
この火事の原因が分かり始め、レポートが載っていたので報告します。
最初に燃えたのは、屋上なのですが、その火が燃え抜けて下階に燃え広がったらしいです。
今回の建物の特徴は、外断熱を使っていたということです。
外断熱の材料が、壁一面に貼られていました。
そのため、壁面の断熱材に火がつくと、火炎は容易に壁内部を移動出来たようです。
例えば、木に火を付けたとき、横にしておくよりも、立てておいた木の方が燃え広がるのは早いですね。
それと一緒です。
ここで使用されていた断熱材は、「押し出しポリスチレン」と呼ばれている物でした。
この断熱材が燃えやすく、火災が一気に広がったようです。
有名な商品としては、「ミラフォーム」というものがあります。
この商品は、燃焼性に「3秒以内に炎が消えて、残じんが無く燃焼限界線を越えて燃焼しない」
となっています。
簡単に言えば、燃え難い処理がされているということです。
当社で外断熱に使用している「ネオマフォーム」は、元々火に強いことが特徴とされています。
メーカーに聞いた所、ヤカンの取っ手の黒い部分を膨らませたような物だそうです。
あそこは確かに燃えませんね。
今回の、中国の建物は、世界中からのコンペであり、建築の英知を集めた建物のはず。
それでもこのような事故が起きてしまいました。
これからも、気を緩めずに計画をしなければと思います。