前回のブログで、雨漏れ件数の現状をお伝えしました。
雨漏れの多い部署が、壁であることも。
それでは、どうすれば雨漏れを防ぐことができるのでしょうか?
一つは、庇を出すことです。
できれば、60cmは出したいところです。
実際の報告でも、庇の出幅によって雨漏れの件数が変わるという報告を聞いたことが有ります。
ただし、法律の制限により、思ったように庇を出すことができない場合もあります。
この点については。何か緩和措置をつくって欲しいものです。
また、雨漏れはピンホールと呼ばれる目にも見えないような穴から起きることも有ります。
多い場所は、バルコニーの手摺とか、バルコニーの通風穴とかです。
このような場所は、注意が必要です。
また、壁体内の通気もしっかりと取らなくてはいけません。
これがなされていなくて、トラブルに発展することも少なくないようです。
数年前から、居室には換気扇も義務化されました。
それと同時に、高気密の住宅が増えました。
結果としてどうなったかと言うと、
換気扇の負圧により外部の雨を引き込んでしまうことが発生しているようです。
吸気もしっかり取ることが大切ですね。
東京の3倍もの雨が降ると言う、三重県の家づくりについても紹介されていました。
その中で大切にされていることは、「中に入った雨をいかに早く外にだすか」を考えているそうです。
例えば、
・外壁のコーキングもすべて打つわけではなくて、少し隙間を開けて水抜きにする。
・屋根の勾配も、最低4寸は取る。
・軒の出は最低でも60cm~75cm。
・建物に風が当たる向きを考える。
私も、今まで庇をだす事を勧めてきました。
「他の会社では出来るのだから、」と言われて庇の無い家を建てたいと断られたことも有ります。
しかしながら、潜在的に問題が多い家が急激に増えていることも事実です。
実際に、最近も通気をとっていないために雨漏れのような現象が起きていると言う事を聞きました。
鹿沼のデザインで知られている会社です。
昔からある家は、長持ちさせるために、様々な工夫があります。
新しいデザインも良いですが、自分だけは大丈夫と思わずに、
設計士だけにまかせっきりにならずに、よく考えて家の形を選んで下さいね。
(しっかりと危険なことを知らせてくれる設計士なら良いと思います。)

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