寒冷地で多く使われている基礎断熱、関東等比較的暖かい地域で使われている床下断熱、さてあなたはどちらの断熱方法が暖かいと思いますか?

雑誌「建築知識 2012年 4月号」に面白い記事が掲載されていたので報告します。

まずは、基礎断熱と床下断熱について説明します。

基礎断熱は先にも書いた通りとても寒い地域で使用されています。
断熱材を、基礎の外側や内側に張る方法です。

気密を取りやすく、床下が結露するのを防いでくれたりします。
また、床下を収納として使用したりも出来ます。

欠点としては、シロアリに弱かったり、万が一床下で水漏れが起きると大変な事になります。

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床下断熱は、関東ぐらいから暖かい方面で多く利用されています。
言葉の通り、床下に断熱材を貼る方法です。

欠点としては、気密や断熱をしっかりと取るのが難しいと本には書いてあります。

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さて、私は基礎断熱は暖かいので寒冷地で採用されていると思っていました。

事実、寒冷地から来ている住宅会社や、断熱性能をうたっている住宅会社の多くは、基礎断熱の方が暖かいと言うような事を言っているように聞いています。

さて、本当に基礎断熱のが暖かいのか?

この本には、このように書いてあります。

「床断熱をしっかりと施工した場合に比べると、床温度(基礎断熱の)は少し低くなってしまう事が多い。」
と言うことです。

なんと、床断熱の方が基礎断熱よりも暖かいと言うのです。

正直に言いますが、知りませんでした。

では何故寒冷地では基礎断熱を使用するのでしょうか?
私の考えも入りますが、床下には給水・排水の管が沢山通っています。
それらを断熱するのは大変ですね。
そこで、配管の通っている床下を全部断熱してしまったのではないかと思います。

それがいつの間にか、寒冷地で利用されている基礎断熱は暖かい、と変わってしまったのではないかと思います。

私は基本的に床下断熱をお勧めしています。

理由は、万が一にでも床下で水漏れがあると家に与えるダメージが多いからなのです。

確率的には多くないかもしれません。
ですが、突発的な事故でおこる事が有ります。

私の経験では、お風呂の外してはいけない金具をお客様が外してしまって水漏れが生じたり、お客様の知り合いの業者さんに頼んだら水漏れが起きた、なんて事も有りました。

今は、水抜き用の部材も有るのですが、それで十分かは私には疑問なのです。

床下断熱はそのようなリスクがなく、長く住んでいても安心かなと思います。

何しろ家は20年、30年です。

どのような作りになると、どのようなメリットとデメリットが有るのか、理解してから選びましょうね。

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