先週の見学会で、お客様から太陽光発電の質問を伺いました。その質問とは、
「太陽光発電パネルを屋根全面に敷いた場合、どのくらい屋根を出せますか?」
という内容でした。
この質問だけですとわかりにくいのですが、屋根全面に太陽光パネルを敷くということは、屋根と一体型の太陽光発電ということになります。
太陽光発電には2種類のタイプがある
太陽光発電には、大きく分けて2種類の施工方法があります。
一つは、屋根の上に置くタイプ。もう一つは、屋根と一体型になるタイプです。
一般的な屋根の上に置く太陽光発電
一般的な太陽光発電のパネルは、屋根の上に置くタイプです。
エスホームの本社上に乗せている太陽光発電もこのタイプ。
新築にも、リフォームにも対応しています。
工事やメンテナンスがしやすい特徴があります。
屋根と一体型の太陽光発電
屋根の上に置くタイプに対して、屋根の代わりに太陽光発電を置くタイプもあります。
下の絵がそのイメージです。
(リクシルさんから借りてきました。)
仕上がりがとてもキレイなのが特徴です。
屋根置き型と違い、一体感があります。
これらを見ると、なかなか良く見えるのですが、問題がないわけではありません。
太陽光発電設備は燃えているか!
太陽光発電設備では、火災が起きていると以前から話が出ていました。
その記事が、1月29日の朝日新聞に掲載されていました。
特に、今回注目しているのが「屋根一体型」の太陽光発電。
特に火災が多いのだそうです。
その理由は、太陽光発電パネルと、屋根の間に「不燃材」が無い為なのだそうです。
先に紹介した、リクシルの一体型太陽光発電は「防火用鋼板」を取り付けていて、ある程度の火災に耐えられるようになっています。
意外と多い?太陽光発電の火災
朝日新聞によりますと、火災などのトラブルは08年3月〜17年11月の約10年の間に127件が報告されているそうです。
太陽光発電を乗せた家は240万棟にもなるそうですので、確率から言うと低いと言うことにはなりますが、気になる数字ですね。
1年前から取り上げられていた太陽光発電の火災
建築業界として、何も話が上がらなかったのかと言うとそうでもありません。
しっかりと「日経ホームビルダー」と言う、業界紙の表紙にまでなっていました。
それも、この雑誌が発行されたのは2017年12月ですので、約1年も前になります。
記事にも、今回の一体型の事を話題にしていました。
施工業者もやりたがらなかった、一体型
昨年の事なのですが、太陽光パネルの施工会社に一体型の工事の話を聞いたことがあるのです。
その時、その会社は
「一体型は、やりたく無い」
と言っていました。
理由までははっきりと確認できなかったのですが、今回のようなことがあるので、暗にやめておいたのかもしれないですね。
太陽光発電も、他の設備でもそうですが、設備メーカーは色々な新製品を開発します。
しかし、それら全てが安全というわけではありません。
本当に大丈夫なのか、よく見極めてから採用する事も大切です。