9月8日から11日にかけて続いた豪雨の影響で、
大きな被害が出た事は記憶にも新しいですね。
鹿沼市でも家が崩れ、亡くなった方も出てしまいました。
下の写真は鹿沼市の楡木です。
ここでも黒川が決壊して道路やビニールハウスを壊してしまいました。
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下の写真は、常総市です。
一部立ち入り禁止になっていました。
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今回は、
住宅のプロ向け専門誌「日経もームビルダー」にリポートが掲載されていましたので、
今後の参考になるようにお伝えします。
特に常総市で決壊した川の濁流による家の被害を多く報告しています。
写真を掲載できるといいのですが、
雑誌の写真をまともに掲載はできないので、ご了承ください。
決壊した川の水が家にぶつかると、
地盤を掘る「洗堀」が起きます。
これにより、基礎の下が見えてしまう程に土が流れてしまうのです。
今回の水流は、東日本大震災の洪水の時よりも長かったそうです。
流失した木造建築物は、金物が少ない2000年よりも前に建てられた
耐震性能の低い建物が多数を占めているそうです。
話題になった「旭化成ホームズ」のお家、覚えていますか?
あの四角くて白いお家です。
布基礎に10mの鋼管杭が19本で支えたそうです。
この鋼管杭が基礎の底部に食い込んでいたそうで、それも被害を少なくしたのかもしれません。
浸水は地盤から65cmとなっていますので、浸水はそれほど深くなかったようです。
決壊した堤防のすぐ近くにあるお家。
1.5m浸水しました。
古めの木造ですが、それほど被害はなかったそうです。
前面道路がアスファルトで舗装されていたので、洗堀が起きにくくなっていたのかもしれません。
このように被害を見ていくと、洗堀を起こさないように、
コンクリートやアスファルトで家の周りを固めるのもいいかもしれませんね。
近辺では、洪水に備えて地盤を高くしていた方もいたようです。
「備えあれば、憂い無し」ですね。
今回のリポートで私が注目したのは、東京大学の教授が言っている
「常総市の洪水ハザードマップの予測とほぼ一致した」と言う事です。
「災害ハザードマップは」栃木県でも各市町村で作成しています。
よく見ておきましょうね。
私はあまりオススメしていませんが、基礎断熱を採用した場合に
基礎の中に水が入ってしまったら、どうなるのか?
と言う実験の結果も掲載しているので紹介します。
★床下換気口の無い基礎断熱が浸水した場合の実験
 実大の実験住宅を床上1mまで3日間浸水
 換気:床下1回/時、屋内0.5回/時
 コンクリートの含水率が浸水前の状態に戻るまで:2か月間
 大引が乾燥状態の15%に戻るまで:4か月以上
中に泥が入ったりしていると、もっと大変ですね。
常総市の工務店の方は、建物の高さ設定(GL設定)のわずかな違いが
被害の大小につながる事を体験したそうです。
参考文献:日経ホームビルダー 2015年11月号
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