日経BP社が主宰する「木造住宅構造再入門」に参加してきました。
最近は法律等が頻繁に変わり、また、最新の構造についてどのように考えているか、しっかりと知たなくてはいけないと考えていました。
講師は、今度国が行う建築士向けの参考資料を作成した人で、裏話等もしていただき、1日だけの講習で少し忙しかったのですが、とても役に立ちました。
気になった事をいくつか、、
まず、構造について、現在の基準で建てた家は、阪神大震災や新潟地震で被害は少なかったので、特に今以上に強くする事等は考えていないようです。
と言っても、金物等がずいぶんと厳しくなりましたが。
また、構造について厳しくしない理由にはもう一つあるようです。
この点については、表には出ていません。
その理由とは、「既存不適格の建物」が多く出てしまうと言う事です。
この既存不適格とは、今法律を変えてしまうとそれ以前の家が現在の法律に合致しなくなり、確認申請を必要とするリフォームをする際に、建物全体を調べ直し、現在の法律に合うように古い建物までも直さなくてはいけなくなってしまうと言う事なのです
また、中古住宅市場でも、以前の家の価値が落ちる事も考えられます。
すいません。少し難しいですか?
簡単に言うと、法律が変わる前の家は、法律に合わなくなるので、それに合わせる必要が出てくると言う事です。
次に、構造のバランスを見る簡易的な計算方法を教わりました。
これは、4分割法と呼ばれる方法です。
この方法は、法律上でもきちんとしなくてはいけないとなっているのですが、普通に建てればほとんど問題無いはずなので、多くの住宅屋さんはやっていないようです。
「でも、法律では、確認する事が義務づけられているんですよ!」と、念押ししていました。
ちなみに、私は、もっと厳しい偏心率を計算しています。これを計算すると、建物をキレイに揺らすことができ、倒壊を防ぎます。
他にも、色々と教わりました。また、私の構造に対する考えが、講師の方の考え方と合っている事も確認できて、うれしかったです。
その一部を説明すると、
1、建築基準法の1.5倍の構造耐力壁を入れる。
2、金物は、余裕を持って、強い物を使用する。
等です。
もう一つ、気になった事が有ります。それは、これだけ法律が厳しくなっても
「建築士の知識と良心に頼っている」
部分が多い事が改めて確認できました。
あなたも、住宅会社を選ぶ時に、芸能人がTVコマーシャルをしているからとか言う理由だけで会社を選ばないで下さいね。
追伸
私が大手会社に勤めている時、このような講習会に出る事は出来ませんでした。
今考えると、とても怖い事です。

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