今の木造建築のほとんどで使われている集成材。
特に、大規模な木造建築は俗に「大断面」と呼ばれる集成材が使われます。
そんな大きな集成材は、どこでも出来るわけではなく、特別な工場で作られます。
そんな工場が、鹿沼市の楡木近くに有ったのです。
知りませんでした。
その工場、先日見学させていただきました。
工場の紹介と一緒に、集成材の作り方をお知らせしますね。
まずはこちら!
集成材の材料は、県産材も使われますが、
価格の安い海外材が多く使われています。
しかし、運ばれてくる最中に材木の湿度とかが変わってしまうので、
乾燥させるために集積所に一時保管をしておきます。
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グレーになってしまっていますが、
使えないので捨てる準備をしているわけでは無いのですね。
次に機械による乾燥です。
昨年お伝えした製材工場にも有りましたが、こちらにも乾燥機が並んでいました。
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乾燥させた材木は、1本1本強度を測ります。
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上の写真の機械に材木を通していきます。
この機械は、材木に力をかけて曲げて強度を測っているのだそうです。
木材の強度は、ヤング係数という数字で表すのですが、測定すると、
  90〜140
位の誤差があるのだそうです。
結構大きいですね。
特に大断面の時にはこの1本1本の強さが大切になります。
材木に接着剤を塗って、貼り付ける機械がこれです。
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接着剤は、全体的に行き渡ったことを確認できるように、
はみ出すように付けるのだそうです。
そうしてできたのが、この集成材です。
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材木の端に色が付いていますね。
この色によって木の強さが表されています。
赤が弱い木です。
構造の梁への力のかかり方は、
外側の方が強いので外側に強い材料を使用します。
そして、表面をキレイにします。
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通常のサイズですと、機械で表面をキレイにしてしまうのですが、
これは大きすぎて手作業です。
それにしても、デカイ!
これが出荷待ちの完成した集成材
どこかの「道の駅」に使われるのだそうです。
何がすごいって、長さが15m、幅が1m、幅が135mmです。
重さは、1トンくらい有るそうです。
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運ぶのも大変で、特別なトラックを頼むと言っていました。
そんな大きな材料は、普通のフォークリフトでは運べないので、
こんな特別仕様のフォークリフトを使用します。
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正面ではなくて、横に積んで運びます。
この工場では、このような大きなものだけではなくて、
学校の机の天板も作っているそうです。
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栃木県で取れた材料を使っています。
この工場のある場所、実は私の親戚の家の近くなんです。
子供の頃、この近くの田んぼに天プラの材料を(何だったか忘れてしまいましたが)
取りに行った記憶があります。
とってもキレイな集成材をつくっている工場です。
もう少し早くこの工場を知っておきたかった、そう思った工場見学でした。

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