あなたは、オリンピックの開会式をご覧になりましたか?
凄かったですね!あの登場人数!
出演しただけでも、1万人を超えたとか!
会場外からの中継を見るとそんな人影は見えず、どこに待機していたのでしょうか?
まさに、中国の威信をかけた催しだと言う事が伝わってきました。
私が注目したのは、あの演技があれだけ広い会場でぴたっと合っていると言う事です。
なぜ、それがそんなに難しいのか?
それは、あれだけ広いと音の伝わるのに時間がかかり、ずれが生じてしまうのです。
ちなみに、音速は「331.5+0.6t」(tは温度)mでしか進みません。
ようするに、150mの広さが有ると、右と左で約0.5秒の誤差が生じるのです。
私が高校生の頃、放送委員で運動会のアナウンス等をするとき、話しにくかった事を覚えています。
高校の校庭でもあれですから、
そういえば、シンセサイザー奏者の冨田 勲さんも、外部で大きなライブ(ウィーンのドナウ川や確か横浜で行われた、何万人も集めるライブ)の時に、この音の時間差に苦労したと聞いています。
1つの演技で3000人くらいは出ていたそうなので、その人たちがぴったりと動きを合わせるには、陰に最新の技術、音をコントロールする、が使われているのでしょう。
ちなみに、私は大学で音を専攻していました。音響インテンシティーといって、音の方向と強さを測る方法です。日夜、暗い実験室(窓も有りません)に詰めていました。
音と言うのは、目に見えず、かつ、少しの誤差で違和感を感じたり、気持ち悪くなったりしてしまう物なので、コントロールは相当難しいのでは無いかと思います。