昨日に続き、今日も「茂木中学校」のレポートです。
この学校では、地元の材木を使ったというのも有るのですが、
その使い方が贅沢!
なんと、12mの丸太を何本も柱にしているのです。
例えばこれです!
暗くてわかりにくいかもしれませんが、左側にたくさんの柱が並んでいます。
下の写真の廊下などは、
なぜこんなに並んでいるの?と不思議なくらい柱の連続です!
ここで気になるのは、柱と壁の収まり。
どのようになっているのかというと、
う〜ん、くっついてはいないのですね。
なかなか大工さん泣かせのような収まりになっています。
このような、小さな隙間は手も道具も入らないので、
施工が出来ないことがあるのです。
この学校のために、地元の13人の大工さんも頑張ったということですから、
このような難しい作りも出来たのでしょう。
下の写真は音楽室。
ここの壁と天井も地元の木を使っています。
音楽室といえば、吸音用の穴の開いた壁ですね。
なんと、この音楽室の壁にも穴が開いているのです。
それも、地元の材料なので大工さんが一つ一つ全部空けたのだとか、、、、
確かに、少しずれている様な所もあったりして。
それにしても、手間代、凄いことになりそう、
なんて、私は心配してしまいます。
下の写真は、学校の中庭です。
この建物の外壁と屋根はガルバニウムで仕上げてあります。
簡単に言うと、鉄板のようなものです。
もう一つの特徴は、雨樋を付けていないという事。
雨の落ちる範囲を実際に調べて、玉砂利を敷いたそうです。
ここは、外部にもたくさんの木を利用していますね。
ちなみに、ここで使用された木材は、
丸太 杉 628本、桧 27本、 合計628本
製材された板は、 杉18,470枚、桧22,925枚、 合計41,395枚
製材品(角材)は、杉 4,726枚、桧 242枚、 合計4,968枚
この数字を聞いただけでも驚きです。
この学校、費用もかなりかかっています。
それだけ費用をかけられた理由は、補助金にあります。
文部科学省や、林野庁、NEDO、GIAC、栃木県から出ているんですね。
残念ながら、民間がお金を出してつくれるような構造ではありませんが、
このような建物を作るチャンスに恵まれた人たちにとっては、
とてもいい経験になったと思います。
このような学校で学べる学生にとっても、良い思い出となるでしょう。