「災害建築物応急危険度判定士」、
これは地震などが起きたときに、
建物にどれだけの被害が出たのかを、
診断する判定士です。
この講習、実は6年前にも受けたのですが、
それからも東日本や熊本と、
大きな災害が有ったので、
内容も進化しているのではと思い再受講しました。
その甲斐あってか、
今回の2人の講師は熊本へも行って活動した方で、
とても貴重なお話を聞くことができました。
判定士の主な診断内容は、
① 余震による倒壊や落下物があるか。
② 被災建築物の使用にあたって危険性があるか
③ 人命に関わる二次災害を防止
が目的とされています。
■ 調査の方法は、
① 判定士としての有資格者が
② 外観目視により
③ メジャーや下げ振りなどの簡単な計器等を用い
④ 調査結果を「判定調査票」に書き込み、それぞれの建物に貼る。
という方法です。
それらの説明が、下の写真の
「被災建築物 応急危険度判定マニュアル」
 (A4版 97ページ 1,905円税別)
に書いてあります。
IMG_0767_20161010224837d09.jpg
実際の調査の際にも、
このマニュアルを持ち歩きながら診断をしていきます。
調査方法で重要なのは、
基本的に「 外観目視 」(木造建築の場合)
であるということです。
外観だけなので、わからないことも多い状況で
判断しなければいけません。
■ 判断内容は?
判断内容は、3種類に分けられます。
① 調査済
② 要注意
③ 危険
です。
それぞれを詳しく説明します。
① 調査済
2016-10-10_22-29-42.png
この緑色の紙が貼ってあった場合には、
被災程度が低いと考えられています。
使用可能を判断されています。
それでも、下半分には「注記」が書いてありますので
そこも詳しく見ておいてください。
あくまでも外観目視で建物中までは入れませんので、
詳しい状況を調べたわけでは無く
安全が保障されているわけでは無い事を
覚えておいてください。
② 要注意
2016-10-10_22-30-41.png
この黄色い紙が貼ってあった場合には、
建物に入るにはかなりの注意が必要です。
ヘルメットなど身体を守る装備で入ることをお勧めします。
補強する場合にも、専門家に相談してください。
「調査済」と「要注意」の紙が
実際に貼られた写真です。
熊本の時の写真です。
DSC_0348.jpg
左の建物に「要注意」の黄色の紙が、
右の建物には「調査済」の緑色の紙が
貼ってあります。
③ 危険
2016-10-10_22-31-22.png
この赤い紙が貼ってあった場合、
建物に入ることはとても危険です。
近づくことも気をつけてください。
例を写真で見せていただきましたが、
私はいつ崩れてもおかしくない建物と判断するような状況でした。
どうしても立ち入りらなくてはいけない場合には、
専門家にも相談し、
内部とサポートで外部にも人がいたそうが良さそうです。
今回の「診断」はあくまでも「応急」です。
そのため、後の詳細な被害調査によって、
判定結果が変わる場合があります。
保険の診断とも違いますので、
疑問に思った時には専門家に相談してください。
「専門家」という曖昧な言葉ですが、
大災害の時には県庁や市役所に
まずは相談することになりそうです。
今回いただいたマニュアルには、
「マスコミ対応」まで書かれています。
ちょっとした言葉が、一人歩きしないようにするためには大切ですね。
■ 熊本での活動報告
今回の熊本での活動についても聞くことができました。
震災での活動の際は、
食べ物は自分で持っていくのが原則。
飲み物を持っていかなくて大変だったそうです。
また、宿泊は体育館で
マットを敷いて休んでいたそうです。
役に立たないほうが良い知識ですが、
知っておかなくてはいけない知識でもあります。
いざと言う時のお役に立てればと思います。
さて、最後にテレビの取材が来ていました。
「NHK」と「とちテレ」さんです。
一番前に座って聞いていたので、
写っているかな〜、と思っていたら、
少しだけ写っていました。
左から2番目です。
IMG_0749_20161010224853bec.jpg
ボケてる。
本人は、キリッとして話を聞いていますよ!

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