先日のお客様で、
「気密の高い住宅を見たんだけれど、息苦しさを感じた。
 音も外から入って来ないからか気持ちよくなかった。」
というご意見をいただきました。
そのかたは、こうも続けました。
「ですから、私は気密住宅に住みたくないんです。
 もっと昔ながらの家が良い、、、」
こんな話しだったと思います。
ところで、本当に気密住宅は息苦しくて、
昔の隙間の多い住宅は息苦しくない、のでしょうか?
まずは、隙間の多い家は換気がしっかりと取れるのか?と言う疑問を考えてみましょう。
参考にしたのは、建築専門誌「新建ハウジング+1」という雑誌の記事です。
記者の知り合いが、気密を表すC値が4という一般的な今迄の家で換気扇を回し、吸気口からどの位の空気が入って来るかを調べました。
残念ながら、本来吸気されるべき吸気口からの吸気は、ほとんどなかったそうです。
では、換気扇から出る空気はどこから入って来たのでしょうか?
建物の隙間になるわけです。
それが良いんだよ!と言う人もいるかもしれません。
しかし、通常の住宅地で換気扇を回さないで隙間からの自然換気をしようとすると、内外の温度差が5度以上かつ、風速5m以上が同時に実現しなければ難しいと言っています。
また、換気扇を回したとしても、必要とする空気がどこから入るかと言えば、換気扇まわりの隙間だけで足りてしまい、それ以外の部分からは空気が入って来ないのです。
どういう事かと言うと、換気扇の周りは隙間から空気が入り一部分だけ空気がきれいになりますが、それ以外の部分は空気が動かずに汚れてしまう、と言う事です。
このような家は断熱効果が低いですから、そこでファンヒーターを使ってしまうと余計空気を悪くしてしまう、と言う悪循環になってしまいかねません。
注意が必要ですね。
次回は、「高気密住宅を息苦しく感じるのはナゼ?」をお伝えします。

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