先日のお客様で、
「気密の高い住宅を見たんだけれど、息苦しさを感じた。
 音も外から入って来ないからか気持ちよくなかった。」
というご意見をいただきました。
そのかたは、こうも続けました。
「ですから、私は気密住宅に住みたくないんです。
 もっと昔ながらの家が良い、、、」
こんな話しだったと思います。
ところで、本当に気密住宅は息苦しくて、
昔の隙間の多い住宅は息苦しくない、のでしょうか?
今回は、問題の気密住宅の息苦しさについて考えてみます。
気密住宅と言うと、隙間が少ない家、と言う事ですね。
このような家はどのように出来ているかと言うと、
今迄の家よりもずっと壁の中に断熱材が入っている事が多いです。
この断熱材の特徴ですが、グラスウーとかですと、高域の音(1kHz)以上の音を通しにくい効果を持っています。
では、この効果がどうなるかと言いますと、周りの音(専門用語で暗騒音といいます)が無くなり、シーンとしてしまうので違和感を感じる事が有るのです。
ですので、気密の高い多くの家は断熱材も沢山入れるので、同じようにシーンとしてしまい違和感を感じている可能性があります。
もう一つは、換気の計画がしっかりと出来ているか?です。
ほとんどの場合は問題ないと思いますが、換気容量とかどのような流れで空気を入れ替えているのか?により感じてしまうのかもしれません。
また、見学会等で多くの方が一度に来場した場合、そこまでの換気容量は見ていないでしょうから、足りなくなっているのかもしれませんね。
このような事からも、一般の住宅よりも、しっかりと換気計画をした気密の高いお家の方が家の中の空気はキレイである、と言う事を言えるわけです。
気密住宅が良い、悪い、とここで言うつもりは有りません。
実際に、私が建てているお家は気密は比較的高いと思いますが、気密住宅とは言っていません。
しかし、このような事を理解せずに、イメージで気密を否定している人もまだまだいるように感じます。
特に、お子様等で喘息等をお持ちの方は温度に敏感です。
せっかく健康住宅を建てたつもりが、自然素材等にこだわりすぎて温度変化の大きい家になり、喘息が余計酷くなってしまった、というと可哀想です。
ホームページ等を見ると、色々な情報が有り、何が正しいのかわからなくなってしまうと思います。
そう言うときこそ、落ち着いて良く考える事が必要ですよ。

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