今度、大きな増築の工事をさせていただくお家の下見に行ってきました。
増築は2階に行うので、1階の屋根の部分の構造はとっても大切です。
そこで、屋根裏に潜り込んでどのような構造になっているのか確認をしてきました。
潜り込んだのは、監督に大工さんに、プレカット屋さんに私の4人。
普段見ることの無い屋根裏ですが、この部分を見ると以前作った方の気持ちが伝わって来ます。
今回のお家は、親戚の方につくっていただいたようですが、とても丁寧につくられているのがわかりました。
材料も、太いものが使われていました。
割れている柱は、意外と強い
ちょうど真ん中辺りに、少し割れているような柱(正確には束(つか)と言います)が有りますね。
見た感じ、ちょっと心配になりますよね。
ところが、材木は不思議な性質を持っています。
この割れが発生しても、大きな強度の低下は見られないのです。
理由は、ある部分が収縮し硬くなるために発生するのがこの割れ。
硬くなっている部分もあるので、それほど強度は下がらないというわけです。
ただし、「貫通割れ」と言って向こう側が見えるような割れ方をしてしまうと強度が無くなってしまうので注意です。
少し割れているからと言って、焦ったりしないでよく見てくださいね。
ちなみに、重要な構造部分で使う柱は「背割れ」と言って、このような予期しない割れを防ぐための割れを、先に作っておきます。
私も、数十年後に大工さんが見たときに「良く作ってあるね」と言われるような家づくりを心がけています。