東日本大震災から早4年半。
支援活動をずっと続けさせていただいております。
活動の中で気がついた事、
それは支援される側と支援する側の気持ちのギャップがあるという事。
特に、支援物資につきましては、
贈る側と、贈られる側のマッチングが重要です。
そんな事を考えていましたら、
一緒に支援活動をしている茨城の岡崎さんが上手にまとめてくれました。
少し、文章を読むとキツ目に感じるかもしれませんが、
お読みいただけると、より被災者のお役に立つ事が出来るようになります。
参考にしてください。
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自己満足の支援活動は被災地にとって迷惑です。
自己犠牲の活動をしましょう。
写真は、2011年6月に行った、福島県南相馬市内の支援物資収集所です。
東日本大震災以降、
これまで支援活動をさせていただいた経験から以下に注意事項をまとめてみました。
耳の痛い話になるかもしれませんが、参考になれば幸いです。
①あれもこれも届ける事はやめましょう。
現地対策本部など物資拠点場所で、
仕分けを必要とするような物資は届けないでください。
必要としている物資は、被災地から広報されていると思います。
その中で一種類でいいです。なるべく多くしてください。
現地で活動している方たちも疲れています。
なるべく負担をかけないようにしましょう。
②家の中にある不用品は届けない
余っているから、いらないから、
お気持ちは分りますが、あなたがいらないものは誰もいりません。
申し訳ございませんが、
この時とばかりに家の整理になるという感覚はかえって迷惑の何物でもありません。
③お金がたくさんある方は、お金をどんどん出してください。
最終的に必要なのは、お金です。
人には出来る役割りというものがあると思います。
余るお金をお持ちの方は、お金のみ支援してください。
突然支援活動など始めないでお金を寄付してください。
芸能人や有名人の方が、
何千万円や何億円を義援金として寄付したという話をよく聞きます。
それだったら、1000万円を寄付するのであれば、
10万円を100回、20万円だったら50回、毎月寄付してください。
1回の寄付金の額を競うのではなく、これから長い戦いの始まりですので、
ずっと見守っている、忘れていないよ、そういう方法をとってください。
④食品の賞味期限を確認する。
この賞味期限というものは、結構短いことに気が付きます。
最低あと3ヶ月は残っている賞味期限物資を選びましょう。
安売り品は期限が短い商品が多くある場合があります。
⑤今すぐ!慌てない。
今はまだ被災地は混乱している時です。
そんな時に慌てて行ってもただの邪魔にしかなりません。
そしてこんな時期は、周りから注目されていて関心が高いです。
しかしそれを過ぎると、何事かあったの?ということになります。
東日本大震災でも、今ではほとんど報道されていません。
慌てることはありません。じっくり構えましょう。
⑥受け取ってくれてありがとう。
せっかく支援物資を届けたのに受け取ってもらえなかったというケースもあります。
ニーズが合わなければ、そういうことが当然起きます。
なので、2~3ヵ月後を想定した支援物資という選択肢もあります。
届ければなんでも受け取ってくれると思わないで、
受け取ってくれてありがとう、そういう気持ちを持ちましょう。
⑦日本人は温かいご飯が食べたい。
カップ麺、パン、などの加工品はこういう非常時に重宝される食品です。
でもいつまでもとなると、さすがに飽きてきます。
すぐ炊ける状態のお米というのは結構少なかったのを、
写真の物資収集場所で見たことがあります。
やっぱり温かいご飯は嬉しいものです。
以上になります。
参考になれば幸いです。
岡崎 芳彦
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原文、そのまま掲載させていただきました。
以下、私のコメントです。
「自己犠牲」、すいません。
私にはそこまでの覚悟は・・・・
そこまで思わなくても、十分にお役に立てますので。
東日本大震災の時に、私の元には、トラック何台分もの支援物資が届きました。
その中には、届けようとしても、我々の段階で、
「これはないよね〜、」
と言う物が思ったよりも有ったのです。
「これでも使えるだろう、」は、止めておきましょう。
20年ほど前には、ミャンマー等へもボランティアで行きましたが、
そちらでも受け取る洋服は新品の物だけと言われていた事を思い出します。
支援をする上で気をつけた方が良い事は、
一度に物を届け過ぎないという事がありました。
お金も一緒です。
長〜い期間お役に立てる事を考えましょう。
賞味期限も焦りましたね。
大量に届いてしまい、届けられない物も出てきました。
気がついたら、賞味期限が過ぎていた、
と言う物が少し出てしまったのです。
その時は、申し訳ないので新しい物をスタッフで購入し、
賞味期限が過ぎた物は、皆んなで分けた、そんな事もしていましたね。
「受け取ってくれてありがとう」
「お手伝いをさせてくださって、ありがとう」
この気持ち、とても大切です。
支援活動をしている中で、受け取ってくれなかった、と言う話は結構聞きます。
そこで落ち込まないでくださいね。
支援活動の中からは、たくさんの事を学ばせていただきました。
もう一つ私からの注意点をお伝えします。
今後、お家の中の整理や泥出しなどを手伝いに考えている方もいらっしゃると思います。
ただ、闇雲にやられるのはご注意ください。
南相馬の例をお話しします。
それは、南相馬ではトラブルが何度か起きているのです。
どのようなトラブルかというと、泥棒などです。
ボランティア等で不特定の方がたくさん入ると、
そのご家庭の金品の管理も難しくなってしまいます。
実際に、私のところに支援活動の申し入れが有り、
南相馬の友達に連絡をしたのですが、「お気持ちだけで、」
となりました。
泥棒の「プロ」も入ってくるかもしれません。
まずは、ボランティアの募集を各地で行っていますので、
そちらを通して行う方が喜ばれます。
幾つか、HPを掲載しますので参考にしてください。
鹿沼市:http://kanuma-shakyo.or.jp/publics/index/1/detail=1/c_id=4/page4=1/type014_4_limit=10/#page1_4_172
栃木市:http://www.tochigishi-shakyo.or.jp/tochigi/2015/09/post-4.php
小山市:http://oyama-syakyo.or.jp
日光市:http://www.shakyo-nikko.or.jp/publics/index/164/&anchor_link=page164#page164
茨城県:http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/fukushi/chiiki/koshi/chiikifukushigroup/saigaivolunteer.html
以上です。
ボランティアの際には、ボランティアの保険も有りますので、
必ず入ってください。
他の方の迷惑にならないように気を使うことも大切です。